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東京から富士市に移住してエンジニアとしてフルリモートで働いている

2021/11/04 @koba04

2021 年の 4 月から家族で東京を離れて静岡県の富士市で暮らしています。 富士市での暮らしも落ち着いてきたのでまとめということで書いてます。

富士山

移住を決めるまで

きっかけはコロナです。コロナでフルリモートワークが続いている中で軽く移住でもするかという話をしたところ、思った以上に家族からの反応がよく移住の検討が始まったという感じでした。 住む場所については、個人的にこだわりはないのである程度任せていたのですが、一つだけ条件として「東京に週一くらいで通うことが可能な場所」というのを出しました。 これは、フルリモートになっていくことでオフラインでのコミュニケーションがより大事になるなという感覚があったのでそれが可能な場所にはしたいという気持ちからです(実際にはコロナ後に週一で東京行くことはないとは思いますが)。

そんなこんなで家族のいくつかの希望や、将来家を建てる時にそれが可能なくらいの土地の値段であることなどを考慮した結果、静岡県の中でいくつかに候補を絞りました。ただ、この時点ではまだどうなるかわからないという感覚でした。 その中でオンライン移住相談会などに参加したり、数年前に移住している知人がいたのでその人に話を聞いたりしていく中で、移住をすることを少しずつ現実の選択肢として考えていくようになりました。 余談ですが、オンライン相談会の様子を地元のテレビ局に取材されてニュースに登場したりもしました。

自宅で仕事すること

言うまでもないですが、2020 年はコロナで 2 月くらいからはオフィスに出社せずフルリモートで働いていました。 小学校も自宅での学習となり子どもは家にいる状態であり、仕事する部屋としていたのがリビングの隣の部屋で家族が物を取ったりするために入る必要があったりと集中することが難しい状態でした。 マンション買ったときに自宅で仕事することは全く想定してなかったのでこれはしょうがないのですが...。

当初は生産性が落ちるのもしょうがないという気持ちでいましたが、これが長期間続くとなると何か対策をする必要はあるけど現状だと選択肢がなく厳しいなという状況でした。 また、コロナ後に東京に住んでいても毎日出社するようになるイメージもなかったため、東京に住み続けることがベストなのか考えるようになりました。

ただ、家族もいるため仕事環境のために移住するということは考えておらず、これはあくまで補助的な要因ではあります。

移住を決める

個人で色々と調べたりオンライン相談に参加したり市役所の方と相談している中で、候補が絞れてきたので緊急事態宣言の合間に家族で現地に雰囲気を確認しに行きました。 車で走るだけだとわからないので家族でレンタサイクル借りて自転車で色々と足を運びました。 その際の雰囲気や総合的な条件を加味した結果、富士市が一番条件に合っているのではないかと考えるようになりました。

富士市は移住も推進しており、東京にも新幹線で 1 時間くらいで行くことが可能です。

富士市の移住サイト: https://www.fujicity-iju.jp/index.html

ただし、小学生の子どもが二人いるため、この時点で決定はせずに慎重に検討しました。 本人たちの意思を確認して嫌だと言うことであれば移住はするつもりはありませんでした。幸いには反対はなく楽しみに感じてくれているようだったので、富士市の中でどこに住むのかを検討することにしました。 ここでは自分たちでエリアについて調べたりオンライン相談会で住んでいる人から意見を聞く機会をもらったりしながら、エリアの絞り込みを行いました。

ただ、やはり転校先となる小学校がどういう場所なのかと言う点については最大の不安点であり、実際にどんな様子なのかをネットで知ることは難しい状態でした。 そんな時に、市役所の方が小学校を見学する機会をくださり、実際にいくつか候補としている小学校を見学できたのはとてもありがたかったです。 その上で、実際に住むエリアを決めました。

ここまでで住むエリアの選定はできたのですが、本当に移住をするかを改めて家族で話して子どもたちとも一人ずつ意思を確認して最終決定しました。 ただしこの変更は可逆であり、例え移住した後でも何か問題があれば、今住んでいる地域に戻る選択をすることも考えていました。

このタイミングが 2020 年の 10 月くらいでした。

マンションの売却

東京では新築で購入したマンションに住んでいたので、これが売却できないとそもそも移住はできませんでした。 とはいえ、移住する必要があるわけではなかったので、無理に価格を下げてまで売って移住することは考えておらず、この時点ではまだ実際に移住するかどうかは未決定でした。 とりあえず、同じマンションに住んでいてすでに売却した人に不動産業者を紹介してもらって、まずは売りに出してみることにしました。 ちょうど 10 年くらい経った状態だったのですが、これまでの売却記録を踏まえた上で強気な価格設定で売りに出しました。そのため、最初に出した強気の価格より少し下げた状態で年明け 1 月くらいに売れたらいいなぁくらいに思っていました。そんな感じだったので内見の依頼自体が多くない状態だったのですが、何とあっさり売却が決まってしまいました。昨今の都内のマンションの価格の高騰というタイミングでもあり、売却のタイミングとしてはいいタイミングだったのかもしれません。

というわけで、マンションの売却も決まりいよいよ本格的に移住に向けて待ったなしで進んでいくことになります。 不動産の売却益の確定申告については別途書くかもしれません。住宅ローン減税を使おうとするとかなり複雑...。このあたりは何度も確認してます。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2215.htm

引き渡しを 3 月末にしたので移住のタイミングもこれで決定しました。

引っ越し

マンション売却が決まったので、次は移住先の家を決める必要はあります。富士市では移住のタイミングで家を買うことで受けられる補助があったのですが、さすがに移住のタイミングで家を買うのはリスクが高すぎる(ロールバックできなくなる)ため、一旦は賃貸で探しました。賃貸は普通にネットで探しました。最低現状の間取り(3LDK)以上に加えてマンションだと子どもがドタドタすることによる足音が気になっていたこともあり、可能なら戸建てと言う条件で探していました。それに加えてすでに決めた学区の中でと言う条件で検索すると戸建ての物件は 2 件しかなく、比較するとそのうちの一方の方がいいとなったので契約を進めることにしました。 賃貸物件自体は移住を決めたタイミング辺りから定期的に確認し続けており、このタイミングを逃すとないなという感覚があったので少し急ぐことにしました。 実はこの物件は移住の相談をした知人が住んでいる物件と同じで以前に見させてもらって様子がわかっていたというのもあり、契約までは現地に行くことなく済ませました。その結果契約は 2 月からとなったので少し無駄が発生しますが、これは避けられないコストとして許容しました(これを避けるためギリギリまで契約タイミングをずらした結果、その物件に住めなくなると言うのは避けたかった)。

これで引っ越し先も決まったので、ここからはその準備が本格的に始まります。 まずは引っ越し業者の決定です。タイミングとしては 3 月末という一年で一番混むタイミングだったため、早めに年内に決めてしまいたかったのですが、時期的なものもあり 2 ヶ月前からしか受付けしてないというようなところが多かったです。そして最初に見積もりしてくれた業者は 70 万円 + エアコンの取り付けによってプラスアルファというような見積もりでした。高い...。結局そこにはせず(価格的なこと以外にも微妙だった)、年明けすぐに別の業者でそれよりも安い金額でやってもらえることになったのでそちらに依頼することにしました。パンダが可愛いですね。 この時期の時期の引っ越しは、そもそも選ぶというような状況でもないのでなかなか大変ですね...。今回は子どもの学年が変わるタイミングに合わせたのでそうなりましたが可能なら避けたいところです。

あとは、ひたすら毎週不要なものや粗大ゴミを捨て続けました。かなり色んなものを捨てたので個人的にはすごく気持ちよかったです。 マンションは粗大ゴミを捨てる場所があったり、24 時間いつでも自由にゴミが捨てられるのは本当に便利ですね。 これは引っ越して失ってしまい悲しいもののひとつです。

引っ越し先にネット契約や、転出届、学校の手続き、諸々の引っ越し手続きなどを行いました。 東京からも離れるので電気・水道・ガスなどは全て新規に契約する形になったり、諸々の住所変更は数も多いので面倒な作業ですね。漏れがないかが最後まで不安でした。

移住

当日は引っ越しをしながら、マンションの売却の手続きをやったりと(アプリで全額繰上げ返済するだけですが)ドキドキしながらバタバタと過ごしていました。 おかげで今年のマネーフォワードの収支がよくわからないことになっていますw

というわけで移住です。 平日にお休みをもらって、転入届からの諸々の手続きを一気に片付けました。何気に車の変更手続きが一番よくわからなくて不安でした。 これまで車を買った時もその辺りの手続きは全てディラーにお願いしていて自分ではやっていなかったので(ナンバープレートの外し方を覚えました)。

そして、好きな番号にしたい場合は事前に予約しておく必要があったことを知らなかったのは完全に失敗でランダムナンバーを割り当てられました。 (これまでも駐車場で自分の車をナンバーで探していたのでこれは今もたまに困ります)

富士市では、移住就業支援補助金があり、条件を満たすと世帯の場合100万円、単身の場合60万円もらうことができます。 移住には何かとお金がかかるのでありがたかったです。

https://www.city.fuji.shizuoka.jp/kurashi/c0308/rn2ola0000021gld.html

申請の手続きに一部不明確な点があったため、市役所にフィードバックしたところ改善するという返答を頂けたのでこれから手続きする人がスムーズに手続きできたらいいなと思います。

住んでみて

みなと公園

コロナの状態での移住であり、家にいるのが中心になるためそこまで大きな違いもなく生活を開始することができました。 近くに買い物する場所もあり東京でも車中心の生活をしていたため、普段の暮らしでもそこまで困ることはありませんでした。Amazon もあるので。

遊びに行く場所も海に行ったり公園も色々とあったり、これまでは何時間もかけて行っていた牧場なんかもすぐに行けるので行くところは増えました。 まかいの牧場がお気に入りです。

まかいの牧場

https://www.makaino.com/

元々東京に住んでいた時も休みの日は都内ではなく郊外に行くことが多かったので気軽に行けるのはとても体験がいいです。 あとは子どもがやりたいと言い出したのでこちらに来てから釣りもに行くようになりました。中学・高校くらいの時にやっていたので懐かしいです。

釣り

子どももこちらに来てから苦手だった虫を捕まえて飼うようになったりと環境の変化で変わって面白いです。 相変わらず YouTube はなんかは好きですが。あとは、家庭菜園も借りているので食卓に野菜が増えました。

個人的にラーメン屋以外は不満がないです(ラーメン食べなくなって健康になった)。

富士市で働く

仕事に関しては、正直なんの変化もありませんでした。部屋がリビングと離れた場所になったので以前よりは集中しやすくなった点はよかったです。 移住を機にアーロンチェアを買ったり昇降式デスクを買ったりと環境を整えたので環境はよくなりました。

デスク

ただ、移住したことでフルリモートできない東京の会社では働けなくなりました。多くの会社がフルリモートで働けるような世界になるといいなと願っています。

これから

今後、経済活動が戻ってくると東京でしか体験できないことも増えてくると思うのでトレードオフではありますが、現状は移住してよかったなぁと思っています。 半年くらい住んでみて家族みんな気に入っているので、当初の予定通り家を建てることを計画しています。 これについては長くなるので別で書きたいと思います。